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「北海道対がん協会の70年(上)」より
編集員 須賀 信昭
   時代を読む先進的運動
対がん協会の当初の活動はガンへの理解を深める啓蒙が中心だったが、検診車による胃ガン検診がスタートし早期発見につながる検診が事業の柱になって行った。

 同協会が設立されたのは、一九二九年(昭和四年)九月。その中心的役割を果たしたのが、東京帝大の三極勝三郎教授とともに、ウサギの耳にタールを塗り続けて世界で初めて人工的に皮膚がんを発生させた業績で知られ、その後北海道帝大の教授になった市川厚一博士だ。市川博士は、学会出席などで見聞した欧州の対がん活動に刺激を受け、日本でも必要性を痛感。先輩の今祐北海道帝大医学部教授(初代会長)ら関係者に働きかけたのだった。

 当時の設立趣意書は、がん患者や家族に苦しみと悲しみをもたらすだけでなく、国家社会の損失である点を指摘、「もはやがんは、科学の領域のみに限局すべきものでなく、重大な社会問題のひとつ・・・」と強調している。がんがまだ社会的関心を持たれていなかった時代背景を考えると、先進的な運動だった。市川博士は、札幌・豊平館での発会式の記念講演で、「対がん事業の指南者となり、北極星となるだろう」と格調高く意気込みを示した。

 設立に際しては、今教授のもとで研究に励んでいた山口寿一医学士が二十七歳の若さで胃がんで死去、父の山口喜一北海タイムス(現北海道新聞)支配人が、息子の遺志をつぎ、当時としては大金の千円を寄付したことが、発足に貢献した、という(北海道対がん協会五十年史)

 当初の活動は、がんへの理解を深める啓もうが中心だったが、戦後の六三年に検診車による胃がん検診がスタート。早期発見につながる検診が事業の柱になっていく。その後、六六年に子宮がん、七三年に乳がん、七六年に肺がん、八七年に大腸がんと検診対象を拡充。「集団検診を通じ、早く見つければ治るという認識が広まったことが最大の成果」(永野博靖事務局長)になった。

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